千葉県松戸市から全国へ~学会にてBLS普及活動の成果を発表~
 
 2013年6月に沖縄の小児救急医学会で「看護師主導のBLSコースについて」発表してきました。関係者の皆様本当にありがとうございました。 発表に至るまでに、看護師がAHAコースを行う意味について再考しました。ここで、自分でも忘れないためにもアップしておこうと思います。 キーワードは「BLS of the nurse,by the nurse,for the nurse」(リンカーンと同じ)です。

  「看護師主導」である意味は大きく三つあります。
①「受講者の学習意欲を向上させられること」
 成人は自分に関係性のあることならば学習意欲が向上します。 つまり、看護師は看護師の話しに興味を持つ可能性が高いと言えます。受講者は看護師がする話を、自分と視点や思考がきっと同じはず(自分に関係性がある)とあらかじめ思うからです。 看護師への教育は看護師が行うことで、同じ学習内容でもより高い学習効果が得られる可能性を持つと言えます。 看護師を対象にするならば、他職種が教えるコースも良いですが、看護師が教えるコースという方が「受講してみようかな?」と思うのかもしれません。
②「医師主導コースの補完」
  医師主導で行われる教育も必要であり、さらに医師だけでは手のまわらない部分を補完するという意味もあります。看護師が行える教育は看護師が行うことが医療の底上げには重要と思います。
③「教える側のモチベーション・スキル維持」
 対象も看護師、指導側も看護師なら、互いにレベルアップできます。看護師同士で教え合うことが看護師全体の底上げにつながりますし、教える側もスキル維持につながります。
 
 看護師主導でBLS普及につながったことは上記の意味があったからなのではないかと考えています。BLS以外にも様々な教育分野に通ずるのではないでしょうか。重要なことは 「BLS of the nurse,by the nurse,for the nurse」であり、 最も大事な点は 「目的を共に理解してくれている仲間や上司がいること」と強く言えます。
 
 AHA松戸ECCトレーニングサイトでは上記のようなメリットを十分に認識し、今後も活動を継続していきます。
 
発表者 田中秀明